AI・ロボット研究における領域融合 ~マニピューレーションとコミュニケーション~
開催日時:9月12日(水) 13:40~17:10
開催場所:奈良春日野国際フォーラム 会議室5
幹事:尾形哲也 (早稲田大学)
<趣旨>
ロボットの2大研究テーマとして,マニピュレーション,コミュニケーションがあります.マニピュレーションは主に機械系,コミュニケーションは情報系というイメージがありますが,対象を客観視して操作するという物理行為は,対象の記号化という情報的操作と強い関連があると考えております.このイベントでは,両研究領域の先端研究者に講演いただき,問題の共有や新しい発見などに繋げられたらと思っております.
<講演>
・講演タイトル 「
趣旨説明」 (時間:13:40~13:45)
講演者: 尾形哲也 (早稲田大学)
・講演タイトル 「
組立作業の自動計画と学習」 (時間:13:45~14:15)
講演者:原田研介 (大阪大学)
講演概要
本講演では,近年著者らが取り組んでいる組立作業の自動化における人工知能的アプローチについて紹介する.把持姿勢,組立シーケンス,ロボットの動作の全てを同時に計画する手法の更なる拡張について説明すると共に,機械学習的なアプローチを本フレームワークにおいて,どのようにして考慮するかについて述べる.
・講演タイトル 「
自分・環境そして他者:マニピュレーションとコミュニケーションのあいだ」 (時間:14:15~14:45)
講演者:長井隆行(電気通信大学)
講演概要
他人を操作する」という表現がある.これは,文字通り人を物として扱うことではないが,マニピュレーションとコミュニケーションには間違いなく類似性がある.自分や環境,そして他者とのインタラクションやコミュニケーションは,そもそも一つのメカニズムが対象に適応した姿なのではないかと思える.本講演では,予測という知能の本質を通して,こうしたメカニズムについて整理することを試みる.そして、ロボティクスで培われた物体マニピュレーションやプランニングの技術を「人―ロボットコミュニケーション」に役立てたり,またその逆の可能性を議論したい.
・講演タイトル「
学習によるロボットピッキングの高度化」 (時間:15:00~15:30)
講演者:堂前幸康(産業技術総合研究所)
講演概要
マニピュレーションにおいて機械学習技術の活用が急速に進んでいる.本講演では,特に物体把持,ピッキング作業における深層学習の活用についての研究開発動向と技術を中心に紹介する.
・講演タイトル「
生活支援ロボットのマルチモーダル言語理解技術」 (時間:15:30~16:00)
講演者:杉浦孔明(情報通信研究機構)
講演概要
生活支援ロボットは,身体の不自由なユーザとその家族を時間的拘束から解放し得ることから,各国で研究開発が進められている。この社会的背景のもと,生活支援ロボットの重要なタスクである指示理解と動作実行を考えると,対象・状況・動作の言語化と利活用を含むとともに,タスク達成率を最大化するという明確な指標を持つ極めて挑戦的かつ現実的な研究課題でもある。本発表では,生活支援ロボットにおけるマルチモーダル言語理解に関する我々の取り組みと今後の展望について紹介する.
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パネルディスカッション (時間:16:10~17:10)
ファシリテーター:尾形哲也(早稲田大学)
パネラー:原田研介(大阪大学),長井隆行(電気通信大学),堂前幸康(産業技術総合研究所),杉浦孔明(情報通信研究機構)